どうも!にのみです!
GDP(国内総生産)と言えば、診断士の勉強をせずとも小・中学生の頃に習った方も多いはず。
しかし、どんな計算式で求められるのかは少し覚えにくいですよね。
今回の記事を見ればGDPの算出できるようになります。
また過去の記事で、GDPやGNP等の違いや算出方法、覚え方について解説しているので、参照ください。

GDPとは?
GDPはGross Domestic Productの頭文字をとったもので、日本語でいうと”国内”総生産です。
GDPは以下の3つのアプローチで求められます。
①生産面
②分配面
③支出面
これはGDPの3面等価と言い、①生産された付加価値は、②賃金や原価等に分配され、③受け取った財は支出に向かうからです。
以上から、
生産=分配=支出
が成り立ちます。
<名目GDPと実質GDPの違い>
GDPには名目GDPと実質GDPがあります。基本的に世の中のGDP=実質GDPです。
これらの違いは、物価の上昇を考慮するかどうかの違いです。
物価の上昇ということは、同じ金額を持っていても購入できる量が減るということになりますので、お金の価値が下がっていると言えます。それを考慮したのが、実質GDPです。
その逆で、物価の上昇を考慮しないのが、名目GDPになります。つまり世の中のGDPを測る上で、実質GDPの方が情勢に合っていると言えるでしょう。
実質GDP | 名目GDP | |
---|---|---|
(物価の上昇) | 考慮する | 物価の上昇は考慮しない |
3つのGDPの覚え方
生産面のGDP
国内総生産(GDP)=Y(総供給)
これは特に意識せずとも、生産面は生産しただけそのままGDPになると覚えておけばOKです。
分配面のGDP
国内総生産(GDP)=雇用者報酬+営業余剰+固定資産減耗+間接税-補助金
生産によって生まれた付加価値は全て余剰金も含めて、どこかに分配されるというのが分配面からのアプローチです。
覚え方は、
「こえ~よ、固定。分配しよう、間接補助金。」
イメージ的には、一つの物事に全ての補助金を固定するのは怖いよね~のような感じです。
図解すると以下のようになります。

・国内総生産(GDP)=雇用者報酬+営業余剰+固定資産減耗+間接税-補助金
企業が生み出しているとされる生産は上記のように、「給与(雇用者報酬)」「繰越利益(営業余剰)」「設備投資(固定資産減耗)」「間接税」です。
一方、「補助金」に関しては、生産するのではなくむしろお金をもらっている側、国の生産した分を消費側になってしまいますので、生産した分から引きます。
間接税・補助金という組み合わせはNNPからNIを算出する際に登場しました。
その時は間接税が所得を減らし、補助金が所得を増やしていたので、間接税を引き、補助金を足していました。
<NIとNNPの関係式>
NI (国民所得) = NNP (国民純生産) – 間接税 + 補助金
しかし今回の分配面の考え方は間接税を分配し、補助金を分配されるので意味が逆になります。
間違えないように注意しましょう。
支出面のGDP
国内総生産(GDP)=民間最終消費支出+総固定資本形成+在庫品増加+政府最終消費支出+(輸出ー輸入)
これは
Y=C(民間消費)+I(民間投資)+G(政府支出)+(X-M)(純輸出)
で表される式と同じ意味です。これはどこかで見たことありませんか?
そうです。IS曲線という利子率と国民所得を表した、超重要な図と同じですね!
分配面でそれぞれに振り分けれらたお金は消費や投資等によって支出されます。また輸入によって国内で支出して生産されるべきものが輸入によって代替されたと考えることができるので、マイナスとなります。
覚え方は、
「支出はね、人民総菜・政府輸出入」
支出は人民と政府によって行われるイメージ
図解にすると以下のようになります。

・国内総生産(GDP)=民間最終消費支出+総固定資本形成+在庫品増加+政府最終消費支出+(輸出ー輸入)
支出面から見たときには、「従業員(国民)からの消費」「企業からの支出(固定資産+在庫)」「国からの支出(公共事業等)」「貿易収支」となります。
貿易収支に関しては、輸出が輸入を越えれば、貿易黒字となり、国としてはGDPがプラスとなります。
3つのGDPまとめ
①生産面でのGDP
国内総生産(GDP)=Y(総供給)
②分配面でのGDP
国内総生産(GDP)=雇用者報酬+営業余剰+固定資産減耗+間接税-補助金
「こえ~よ、固定。分配しよう、間接補助金。」
③支出面でのGDP
国内総生産(GDP)=民間最終消費支出+総固定資本形成+在庫品増加+政府最終消費支出+(輸出ー輸入)
「支出はね、人民総菜・政府輸出入」
まとめ
今回はGDPの求め方について解説しました。
GDPについてはかなりの頻度で聞かれますので、3つの視点からGDPについて説明できるようになっておきましょう!
ではまた!