ビジネスマンにとって必要な能力とはなんでしょうか?
財務諸表を読む能力?プレゼン能力?積極性?
もちろんこれらは必要な能力・知識・経験ですが、「仮説を立てて、実行すること」が何より重要です。
その「仮説を立てる」時に役に立つのがフェルミ推定です。今回はそのフェルミ推定のやり方や例題について解説していきます!
また上級者向けに応用編もありますので、こちらの記事の後にぜひご覧ください。

フェルミ推定とは?
フェルミ推定とは漠然としかわからないものごとの概算値を与えてくれる推定のことです。
例題としては以下のようなものです。
<フェルミ推定例題>
・日本にある電柱の数は?
・ラーメン屋の1日の売り上げは?
・日本のコーヒーの消費量は?
パッと見よくわからないですよね?ただこれらに対して仮説を立てて、戦略を立てることがあります。
従って、そう言った作業が必須となる外資系企業やコンサル系の入社試験で出題されることが有ります。
中小企業診断士としても、一社会人としても考え方の基礎としてフェルミ推定を使えるようになると、市場価値は高くなりますので、ぜひできるようになっておきましょう!
フェルミ推定の前提知識
フェルミ推定をする上で、前提知識を覚えておく必要があります。
以下は、まず覚えてしまいましょう。
日本
人口:12500万人 (2050年1億人、2060年9000万人)
平均寿命:84歳
世帯:5000万戸
平均世帯人数:2.5人
国土面積:38万平方キロメートル (30%平地、70%山岳地)
小学校の数:20000校
中学校の数:10000校
高校の数:5000校
短期大学の数:300校
大学の数:750校
大企業の数:1.1万社
中企業の数:55万社
小企業の数:330万社
市の数:800箇所
町の数:750箇所
村の数:200箇所
給与所得者:5000万人
平均年収:430万円
フリーター人口:200万人(若年層)
フリーター平均年収:100万円
世界全体
人口:76億人 (2050年95億人、2100年112億人)
地球の直径:12000km
地球の円周:40000km
地球の表面積:5億キロ平方メートル(海70%、陸30%)
簡単なフェルミ推定
フェルミ推定の考え方の前に、簡単なものから見てみましょう。
Q.日本の20歳の人口数は?
A.日本の人口は1.25億人であり、100歳まで均等に人口いるとすると、
1.25億人÷100=125万人
※今回は人口ピラミッドを考慮せず、概算で計算を行いました。
Q.日本の生産年齢人口(15〜65歳)は?
A.例題2で示したように各年齢の人口は125万人なので、
125万人×(65-15)=5000万人
いかがでしょうか?
あれ?こんなのもフェルミ推定なの?と思った方もいるかもしれません。
実はフェルミ推定と言われると難しいことをしているようですが、このレベル感のものを組み合わせて解くものがほとんどです。
そもそもこの数値が合っているかどうかと言う点を重視するのではなく、その考え方自体が重要です。
まずは問いに対して要素を分解していくことを意識しましょう!
フェルミ推定の考え方
では考え方です。ここがフェルミ推定の最も重要な肝の部分ですので、必ず抑えましょう。
冒頭の例題で取り上げた、
・ラーメン屋の1日の売り上げは?
というフェルミ推定をすると以下のように要素を分解できます。

このように要素をブレイクダウンしていくと、先程の簡単な例で紹介したレベルのなんとなくでも想像がつくところまで落ちてきます。
この段階で前提知識を盛り込みながら推定をしていきます。
この精度に関しては、経験則的なところもあるので、実践を行っていくことで精度高くなっていくと思います。
更に詳細な手順に関しては、応用編の記事で紹介しています。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
フェルミ推定というと少し難しそうと思う方や、それを課す入社試験の会社に対して、難易度が高いと先入観を持ってしまう方もいるかもしれません。
しかし、今回紹介したように要素をブレイクダウンしていくと比較的解きやすい要素に落ちてきます。
それほど身構えることなく、是非トライしてみてください!
またもっとフェルミ推定を学ぶ上で下記の本が非常に参考になりますので、興味がある方はぜひご覧ください。