中小企業診断士全般

【現役の中小企業診断士が解説】スタディングはおすすめなの?口コミから見たメリット・デメリット

スタディングの中小企業診断士講座の受講を考えているけど、メリットデメリットや他の講座との違いはどこにあるんだろう?こんなお悩みありませんか?

様々な中小企業診断士講座がありますが、時間も費用もかかるので、失敗したくないですよね。

そこで、本記事ではスタディングの中小企業診断士講座について、良いところはもちろん、惜しい点も含めて解説しますので、受講を迷っている方はぜひご覧ください。

また内容を見たけど、一歩を踏み出せないという方も、スタディングでは無料受講を体験できますので、そちらを体験いただいた上で受講を決めても良いと思います。

なお、筆者(にのみ)は2020年に中小企業診断士試験を受験し、2021年度に中小企業診断士に登録した現役の中小企業診断士です。

スタディングの中小企業診断士講座の概要

まずはスタディングの中小企業診断士講座の概要を見てみましょう。

項目内容
価格53,900円
テキストフルカラー
講座動画
合格実績132人(2021年実績)
サポート体制スマホを活用したサポート
合格祝い金1万円
教育給付金制度一部あり
質問体制回数制限あり
再受験割なし
校舎なし

スタディング講座の口コミや評判は?

続いて、スタディングの講座の口コミや評判を見ていきましょう。

なお、スタディングでは中小企業診断士講座以外にも様々な講座を提供しているため、診断士以外の講座の口コミも参考にしています。

良い口コミ

まずは実際の受験生の良い口コミを見てみましょう。

スマホ完結で良い

スタディングは、仕事で忙しい人のためのサービスとして「スキマ時間を活かした学習」に最適化することを目指しています。

そのため、常に持ち歩くスマホを活用した講座という点が、他社とは大きく違う特徴になっています。

学習マップが良い

スタディングの中小企業診断士講座には「学習マップ」と呼ばれる学習ツールが提供されています。

このマップを活用することで、知識を整理・体系的に学ぶことができ、多くの受験生から高い評価を受けています。

ツイートのように、ここに書き込んでいくことで、最終的に自身に合ったオリジナルの教材になるという活用も良いでしょう。

モチベーション維持

スタディングでは、マイページ上で自身の勉強時間が可視化されており、努力が目に見える形となっています。

また受験生同士の交流が可能で、上記のツイートのように登録名で繋がり、スタディングのマイページ上で他の受験生の勉強時間を見ることで、モチベーション向上につながります。

加えて、勉強の進捗に応じて現在の実力スコアを教えてくれるAI機能がアプリにはあるため、こちらもモチベーションの維持に貢献してくれます。

悪い口コミ

続いて、悪い口コミを見てみましょう。

全体数としては少なかったですが、やはりスタディングを選ぶデメリットは少なからず存在するようです。

問題数が少ない

スタディングは問題が少ないとの口コミがいくつか見られました。

社労士の資格講座になりますが、実際にスタディングでは1,800問に対して、資格の学校大手の大原では2,400問ほどの問題数が用意されているようです。

紙テキストがない

スタディングはスマホ完結が良い反面、紙テキストを通常ではついていません。

オプションでの提供があるので、どうしても紙が良いという場合はオプションをつけるか、他の講座を選択することになります。

ただ、他の紙が価格内に含まれる場合と比較しても、スタディングのコストパフォーマンスは非常に高いと言えます。

スタディングの中小企業診断士講座のメリット5選

口コミではスタディングの良さが多少見えたと思います。

それに加えて、他の講座と比べてたくさんのメリットがスタディング講座にはあります。

ここでは5つのメリットについて紹介していきます。

①低コストで受講可能

1次2次対策のコースで他のオンライン講座と比較すると、スタディングのスタンダートコースは診断士ゼミナールと並んで、業界最安値水準です。

また質問が15回つくプレミアムコースで考えても、他社と比較しても安い部類に入ります。

オンライン講座を受講する際には、費用をできるだけかけずに受験をしたいというニーズは高いので、低価格で提供してくれる点は非常に大きなメリットと言えます。

②スキマ時間を最大限活用可能

スタディングはスマホ勉強に最適化された講座なので、スキマ時間の勉強に最も力を入れています。

スマホで動画を受講し、その後のアウトプットもスマホ上のスマート問題集・過去問セレクト講座で行うことができるので、切れ目なくインプット/アウトプットが可能です。

従って、毎日の通勤時やどこかで学習する際に、重い教材を持ち運ぶ必要や忘れる心配もありません。

また、ふとした時に、「あれって何だったかな」という時に、スマホでパッと確認でき、学習効率が非常に上がります。

加えて、専用アプリを使えば動画教材をダウンロードすることもできるため、通信料を気にせず動画を視聴することが可能です。

③テキスト・ビデオ講座のクオリティが高い

学習マップを使った効果的な学習が可能

他社と大きく異なるスタディングの教材の一つに、学習マップがあります。

学習マップとは、ロジックツリーと呼ばれる課題解決の際に使われるツールを活用したより理解を深めるために提供されるスタディング独自教材です。

もちろん人によっては合う合わないはありますが、視覚的に記憶ができるため、この教材を気に入ってスタディングを選択される方も多いです。

スタディングHPより

テキスト・ビデオ講座

スタディングのテキストはフルカラーで、ビジュアルで理解しやすい設計になっています。

過去問は参考書を見ただけで解けるような難易度ではないですが、スタディングの問題集は、参考書と過去問を繋ぐ橋渡し的な難易度になっており、参考書で説明された内容がそのまま問われるような形となっているため、理解が進むようになっています。

またビデオ講座は、専用のスタジオで撮影しているため、聞き取りやすくなっています。

そもそもスタディングはスタディングの運営会社であるKIYOラーニング株式会社の綾部代表が会社員時代に研究した独自の研究ノウハウを体系化し、中小企業診断士講座が初めに開講したという流れになっています。

最新の講座でも綾部代表が講師を務めており、その独自勉強法を自身の講義で受験生に伝えることをしているため、非常に講義の質は高いです。

ビデオ/音声講座は0.5倍~3倍速の8段階設定可能!

テキストはビデオ/音声講座、チェックテストの内容をベースに、重要度や過去問マーク、補足など、試験対策に役立つ情報を加えたオンライン版テキストです。

スタディングHPより

スマート問題集/セレクト過去問集で効率的な学習

スマート問題集はスタディングが提供するオンライン問題集です。

またセレクト過去問集は、過去の試験問題からよく出題される重要テーマを厳選した過去問題集となっています。

これらの問題集を取り組む際に、「練習モード」「本番モード」「復習モード」があり、これらのモードで非常に効率的な演習が可能となっています。

【練習モード】1問1答方式で構成され、解答力アップにつながる。

【本番モード】全問を制限時間内に回答し、本番試験に慣れることができる。

【復習モード】間違えた問題や、自信の無い問題を繰り返して克服できる。

スタディングHPより

④最短での合格が可能

学習量の最適化している

前述のように、スタディングの口コミでよくみられるのは、「量が少ない」というコメントです。

一方で、実際に合格した方の多くのコメントを見ると、1次試験に関してはスタディングをやり切れば十分合格レベルに達するという方が多数です。

逆に1つのテキストをやり込まずにいろんなテキストに手を出す傾向がある人は、理解も進みませんし、時間もなくなって合格が遠ざかることが多いと言えます。

そもそもスタディングは100点を取るための勉強ではなく、60点で合格を掴み取るというスタンスで教材を提供しているため、頻出論点を中心に取り上げ、最短での合格を目指しています。

受験をしていると様々な情報が入ってきて、不安になることもありますが、まずは現在の教材が全て完璧に回答できるようになってから次の教材に移っても遅くはありません。

スタディング
受講生

他の教材は一切使わない分、各論点におけるキーワードや理解に力を入れ、何度も何度も体にすり込むように反復を繰り返しました。

テキストの内容が充実しており、私はテキストとスマート問題集、過去問セレクト集だけで1次試験を突破しました。(2次知識もそれで十分でした)

スタディングHPの合格者の声より抜粋

動画の時間が短い

スタディングは必要な知識だけをつけて合格を目指すスタイルのため、1次試験の動画時間は約76時間(診断士ゼミナール:約200時間、クレアール:約165時間)です。

テキスト・問題集と同様、内容が薄いのでは?と思うかもしれませんが、やはり診断士試験の勉強は基本的にアウトプットが中心ですので、講義時間が長ければ良いと言うものでもありません(筆者が体験済み)。

正直、講義が長いと集中力も切れてきますし、講師の話を聞くだけの時間が苦痛と感じる方も多いと思いますので、筆者の個人としては「講義時間は短く、演習時間は長く」という意識が合格に近づく要素だと思っています。

⑤モチベーションの維持がしやすい

努力の結果が目に見えてわかる

スタディングのアプリ内で講義や問題に取り組むと、その時間が自動的に計測され、グラフとして示される「学習レポート機能」があります。

また講義の進捗に合わせて、AIが自動で自身の現在の実力を判定してくれる機能があったりと、自身の努力が目にみえるため、モチベーションの維持がしやすいと言えます。

スタディングHPより

勉強仲間を見つけられる

上記のアプリ内で勉強時間がわかる機能は、公開機能もあり、他の受験生の勉強時間を見れたり、つぶやきも見ることができるため、勉強仲間を見つけることも可能です。

また前述のように、Twitterを経由して繋がることもあります。

一人で勉強することになりがちなオンライン講座で、勉強仲間を見つけられるというのはスタディングの魅力の一つです。

アスタディング
受講生

過去の自分の成績がわかるところ、学習したい範囲を自分で選べるところもゲーム感覚のようでとても学びやすかった。

私は勉強期間10カ月でストレート合格できました。効率的にモチベーションを維持しながらでき、手に取りやすい価格帯であったSTUDYingに出会えて本当に満足しており、感謝しております。

スタディングHPの合格者の声より抜粋

スタディングの中小企業診断士講座のデメリット2選

口コミで見ましたが、スタディングでは必ずしも良い点ばかりではありません。

スタディングを選ぶデメリットも知っておくことで、選んだ後に後悔がないようにしておきましょう。

①紙のテキストはオプションでの購入になる

スタディングはWebでの学習に特化しているため、紙のテキストの提供は別料金(14,900円)になります。

紙のテキストに書き込んでインプットしたいという方はいらっしゃると思うので、追加料金前提で選びましょう。

ただし、追加料金を払ったとしても、全体の費用を見て料金は安いと言えるでしょう。

②質問の制限がある

スタディングは質問の制限回数があり、一番安いコースだと1回も質問ができません。

診断士ゼミナールなどの他のオンライン講座では質問無制限となっているとともに、オンライン講座で受講する場合の多くは一人で勉強することになるので、不明点が出た場合に質問できる先がいるのといないのでは安心感が異なるでしょう。

一方で、筆者のTACで通学とオンライン講座を体験した経験から、それほど講師に質問することはなく、特にオンライン講座になってからは、わざわざメール等で質問する手間をかけることはしませんでした。

したがって、質問回数制限についてはそれほどデメリットと捉えなくても良いと言えます。

スタディングの合格率は?

スタディングは合格率の公表はされていませんが、2021年度の合格実績は132名となっています。

スタディングの受講者数が不明なので、詳しい分析はできませんが、通学講座を含む他の講座と比較しても遜色ない合格実績です(TAC本科生(通学):200名、診断士ゼミナール(通信):156名)。

合格実績を出していない講座も多くある中で、しっかりと情報を開示している点はやはり信頼できますし、自信の表れとも捉えることができるでしょう。

スタディングのコース紹介

コース名料金特徴
ミニマムコース48,400円・質問サービスはなし
スタンダードコース53,900円・質問回数は5回まで
コンプリートコース69,300円・質問回数は15回まで
・教育訓練給付制度対象講座(実質55,400円)

これらのコースは質問回数だけでなく、問題集や模試、直前講座などが含まれるかなどの違いもあります。

スタディングHPより

3つコースの中でおすすめは、コンプリートコースです。

中小企業診断士試験は、テキストと講義のインプットだけで合格できる試験ではないため、問題集・過去問の演習がついていないミニマムコースはまず選択肢に入りません。

また中小企業診断士試験は1年に1回しかなく、会場の雰囲気に飲まれて実力を発揮できない可能性も十分あります。

従って、試験当日と同じ時間の条件、目新しい問題を体験できる模試は、試験合格に近づける重要な要素と言えます。

更に言えば、コンプリートコースは教育訓練給付金制度の対象講座であり、この制度を活用すれば、受講料の20%が受講後に返ってくることになり、実質55,400円で受講が可能で、スタンダードコースとの差額は1,500円となります。

制度の活用には受講の条件など、多少の制約がありますが、本気で受験を検討されている方にとっては対した成約にはなりません。

以上を考慮すると、コンプリートコースが最もおすすめと言えるでしょう。

2次試験はどの講座を選択しても追加教材が必要

スタディングでは、基本的に1次2次合格コースが提供されており、2次試験の勉強もスタディングを使ってできます。

しかし、2次試験に関しては、他の講座でも同様ですが、追加の教材を活用することをオススメします。

2次試験は模範回答がないため、資格の学校が出す回答も正しいのかは不明です。

また一見すると素晴らしい回答ですが、中小企業診断士試験を分析してきたプロの講師が長い時間をかけて作成した回答を、1年勉強した受験生が80分の時間内で作成できるかと考えると、不可能に近いと思います。

そこで、実際に当日受験生が書いて、高得点を獲得した回答に多く触れることが合格への最短距離であると言えます。

そして合格者・不合格者の答案を集めたのが「ふぞろいな合格答案」です。

2次試験に進まれたら、こちらの教材は必須の教材になるので、購入しておきましょう。

その他、事例Ⅳを強化する教材等もこちらの記事で紹介していますので、ご参考にしてください。

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スタディングをおすすめできる人・できない人

ここまでスタディングについて、詳細に解説してきました。

ただ、情報量が多すぎて結局決めきれない!という方もいるかもしれません。

ではここまでを踏まえて、スタディングをおすすめできる人と、できない人をまとめてみてみましょう。

参考程度に、オンライン講座を受講するメリットを紹介します。

オンライン講座を選択するメリット・デメリット

<メリット>

・価格が安い
・いつでもどこでも学習が可能
・Webサービスを活用したサポート体制
・合格祝い金の額が大きい

<デメリット>

・基本的には一人で勉強をしなければいけない

続いて、スタディングをオススメできる人とできない人についてみてみましょう。

スタディングをオススメできる人・できない人

<スタディングをオススメできる人>

・特に費用を抑えたい人
・満点を取る勉強ではなく、最短で資格の習得を目指した人
・オンラインを通した勉強仲間が欲しい人
・ゲームクリア感覚で成績の伸びを楽しめる人

<スタディングをオススメできない人>

・勉強時にたくさん質問する人
・オフラインで直接講師から講座を受講したい人

スタディングは他のオンライン講座と比べても、かなりメリットが多い講座です。

テキストの合う合わないはありますが、そこさえクリアできればスタディングは非常にオススメできるオンライン講座になっています。

スタディングが合わなそうと思ったら・・・

ここまでスタディングを紹介してきましたが、「テキストが別料金か。」「ロジックツリーは特に必要なさそう。」「複数年計画なんだけど」といった形で、ご自身に合わない方もいるかもしれません。

その場合は、こちらの記事を参考にどの講座がご自身に合っているのかを確認してみてください。

費用面やテキストの質等から分析しているので、ご自身に合う講座が見つかると思います。

【中小企業診断士】おすすめのオンライン講座5選〜現役の中小企業診断士が解説!〜 取得したいビジネス関連資格の中で、常に高い人気を集め続けている中小企業診断士。 そして隙間時間に受講できるオンラインの講座の人気...

まとめ

いかがでしたでしょうか?今回はスタディングの中小企業診断士講座について紹介してきました。

スタディングはスマホで勉強することに特化しており、時間がない社会人にとって非常に合ったオンライン講座と言えるでしょう。

ぜひこの機会に受講を検討してみてはいかがでしょうか?